ap bank fesとは
ap bank fesは、気持ちのよい場所で音楽を聴きながら、環境問題を身近に考えてもらう場として、また、さまざまな取り組みの実践の場として2005年に始まりました。
ライブステージでは、小林武史、櫻井和寿を中心に結成された「Bank Band」とゲストミュージシャンたちとの競演やバンドアクト、フードエリアでは環境にも体にもやさしい食事、環境に配慮したオフィシャルグッズや商品の販売、トークイベントやワークショップなど、楽しみながら環境問題を考えてもらえるよう趣向をこらしたエリアづくりを行ってきました。また、環境負荷の少ないエネルギーの部分的な導入や、ごみの削減と再利用を促進する分別回収を徹底して行うなどの取り組みも積極的に取り入れ、実践してきました。
2025年に、14回目にして初となる屋内会場東京ドームでの開催を決定しました。このイベントの収益は、全額ap bankの活動資金となります。
ほとんどメディアを通じ知る様々な事(情報)で
僕らはいまの社会や世界で起きていることを知ることになる。
ほぼ同時進行で。(時々、驚くほどリアルで早い)
世界中にいくつかある大都市が、その中心となり、ハブを作っている。(と思う)
東京もその一つだ。
ここは、たくさんの楽しさや喜びを作りながら、生きづらさのようなものを感じながら、今日も途方もないほどのエネルギーを抱え、発して、動き続けている。
そして、どんどん変わり続けていく都市。
網の目のように分類されたり分析されたマトリックスの中にうまくはまらないこともたくさんある、と思う。そんな僕たちが生きるこの大都市での暮らしに、今回ap bankは心を寄せてみたい。
自分以外の誰かの(何かの)ために、という想いを持って生まれたap bankは、
2023年、つま恋でのap bank fesで初めて「社会と暮らしと音楽と」をサブタイトルにして、
今回、東京での開催でも、あえてそのサブタイトルを引き継いだ。
社会とか世界とか、それどころではない、自分(達)のことで精一杯だ、と思ってしまう日々は、もちろん僕にもあるけれど、身近なことも、途方もないほど大きなものにも、やっぱり繋がりがあるという事は、段々わかってきていると思う。
でも、それは時に興味深く、面白いことで、また優しさにつながったりすると思っている。
すべてを解き明かす答えや方程式はない。(と思う)
今回のフェスに、皆さんがどんな気持ちを持ち込んで、帰るときに、何に化学反応が起きて、どんな殻を破ったりできるのか(とか、ただの妄想だとも思うけど)。みんながこれから暮らしていくこと、そのための何かのヒントや気づきになれば、何かのきっかけや力になれればと、考えている。
音楽や歌は、身近なことから、普段見えない内面に向かったり、想像の先に世界や宇宙を描いたりする。そして必ずみんなの暮らしの近くにいようとする。
いろんな工夫をしながら、素晴らしいアーティストと共に、皆さんを東京ドームでお待ちしています。
小林武史