「おしゃれなエコが世界を救う」
2008.11.18 Tue
ピープル・ツリー/グローバル・ヴィレッジ代表、
サフィア・ミニーさんの奮闘記を読みました。
本書では、イギリス出身のサフィアさんが日本に来て、
どのように「フェアトレード」ビジネスをはじめ、
発展させていったのかがわかりやすい言葉で書かれています。
ご存知の方も多いと思いますが、「フェアトレード」とは
生産者の人びとと直接に取引をすることによって、
対等で公正な(フェアな)取引(トレード)を成立させることです。
この言葉の背景には、貧しい国々に大きな企業が
不当な対価で労働力を提供させてしまっているという現実があります。
例として、本書の中でバングラデシュの工場で働く女性に
話を聞いているシーンを引いてみます。
「もう15年になります。故郷に子どもがいますが、年に2回しか会えません」
「毎日どれくらい働いているの?」
「朝8時から、夜の8時か10時くらいまで。遅いときは、深夜2時とか4時」
「給料は?」
「月1000タカ(約2300円)」
私たち日本人の感覚では
「1か月に」
でなく
「1日に2300円」
でも少ないと感じる人が大半なのではないでしょうか。
少なくともこの現実には多くの方が「不当」と感じると思います。
彼女はその不当さを感じ、自ら立ち上がり、起業しました。
彼女が代表を務めるピープル・ツリーでは
フェアトレードした衣料品やアクセサリーなど
ファッション製品を販売しています。
彼女は商品の魅力を考えるときに、
「フェアトレード」だからということには頼りません。
彼女は「フェアトレード」だから良い、ではなく、
「フェアトレード」であり誰もが着たくなるような
「デザイン」を目指しているのです。
大企業がプロセスを機械化してしまう中で、
現地の生産者の持つ伝統技術を大切にする
彼女の姿勢のあり方を読んでいると、
「フェアトレード」+「デザイン」を超え、
「フェアトレード」だからできる「デザイン」が生まれ、
「フェアトレード」×「デザイン」の魅力を作り出しているように
感じられます。
本書を読むと、彼女の行動力に驚くのはもちろん、
考え方が前向きであることに感心させられます。
"Be the change you want to see."
世界に変化を求めるなら、まず自分がその変化になりなさい。
サフィアが大好きなマハトマ・ガンジーの言葉です。
とてもいい言葉です。
本書はこの言葉を実践するためのお手本だと思います。
(ei)


