先日、「原爆の火」という、
ドキュメンタリー映画の試写会にいきました。
1945年8月6日に広島、9日には長崎と、相次いで投下された原子爆弾。
長崎への原爆投下から25日前の7月16日、
アメリカ、ニューメキシコ州で人類史上初の原爆実験が行われ、
原爆が誕生したそうです。
この日に生まれた技術によって、多くの命が失われ、
多くの悲しみ、苦しみ、憎しみ、恨みが生まれてしまいました。
それから60年たった2005年、
その悲劇の連鎖を切る方法はないかと僧侶たちが考えたのは、
7月16日の原爆が生まれた日から投下された日までの25日間、
サンフランシスコからニューメキシコ州トリニティサイトまでの
2500kmの行脚。
手には、60年前に投下された原爆の残り火を携えて……。
この映画は、その僧侶たちの行脚をドキュメンタリーで収録したもの。
真夏の7月と8月、砂漠地帯では気温が50℃を超えることもあるなか、
過酷な行脚を僧侶たちは、ひたすら祈りをささげ進みます。
彼らの目的は、60年前の悲劇の炎を、原爆が生まれた場所、
トリニティサイトに持っていき、それをその場で消し去り、
負の連鎖を断ち、永遠に眠らせる事。
途中、「行脚したけど、トリニティサイトには入れないなんて、
映画なのに、ないよね?」
とかわいげのない見方もしてしまったのですが。
この映画がいっているのは、行脚が成功したかどうか、
ではないんでしょう。
過酷な行脚の道中、僧侶たちは、ただ我慢強く、
信仰深く歩いていただけではなく、道中で出会った人の心、思い、
祈り……。
彼らの道のりには、巨大な負の連鎖を断ち切るのに必要な、
何かがあったのではないでしょうか?
恐ろしい歴史を残してもなお、核兵器は私たちの見えないところで、
人の手によって世界のどこかに存在しています。
この映画の収益は、核兵器解体基金にあてられるということです。
これは、お金によって、核兵器を市民が購入し、
適切な処理法によって解体してしまうという活動です。
これも、ひとつのあたらしいお金の使い方。

上は、その解体された核兵器の一部を使って作られたアクセサリーです。
これは核弾頭をくるんでいた弾丸の金属?……なんて、想像すると、
すこしゾクっとします。
アクセサリーは販売され、その売り上げも核兵器解体基金に使われます。
この映画は、6月に一般公開されるということです。
日本だけでなく、多くの国で上映されるということなので、
夏の話題作になりそうです。
原爆の悲劇の連鎖だけでなく、私たちの生活の中にも、
イイ「輪」、ワルイ「輪」、色々存在していると思います。
「輪」になって、つながる、
「輪」になって自分にかえってくる……。
そんなことを考えていたら、色んなことが気になってきました。
(ma)