クルックについて ーその2ー
2007.11.09 Fri
前回のモノローグで、「いばらの道」と
いう言葉を使って、ap bankのとあるスタッフから
間接的に指摘が来たのですが、
「いばらの道、ということはクルックは失敗だったと
いうことなのでしょうか」的な身内の意見があり、
「まあなるほどね」となかば笑いながら
その指摘を受け止めました。
もちろん失敗だと思っていたら
カフェのリニューアルなんぞしませんし、
そこのところをガラス張りで見せたほうが、
クルックに興味を持ってくれてる人にとっても
その方がいいと、判断しているから書いたのです。
まあたしかに「いばらの道」というのは、
いかにも痛々しく
そこまでチクチクしていたかと言えば、
ちょっと違うかもしれないけれど。
じゃあどんな道だったかということを
皆さんにも誤解のないように、できるだけ
言葉を選んで話していきたいと思います。
前回も話しましたが、クルックは
「まず始めてみよう」ということでスタートしました。
スタート時の「クルックとは?」というので
webにも掲載していますが、
「kurkkuは、快適で環境にも良い未来へ
シフトしていくための消費や
暮らしの在り方を考えるプロジェクト。
まずは自然に育った素材が楽しめる
レストラン/カフェ、エコとデザインを
テーマにしたセレクトショップ、
環境や暮らしについての本が揃うライブラリー、
暮らしを気持ちよくするグリーン(植木)のお店を
スタートさせます。kurkkuは「場」であるお店を
通じて、からだが喜ぶ食べもの、デザインも良く
環境にも良いモノ、良い暮らしのケーススタディを
伝えていきます。」
このように書いてあります。
そういうコンセプトをもって、大海原に
漕ぎだしていったのが第一段階だと思っています。
とにかく、クルックの創業に関わっていた
数人の意思に賛同して集まってくれた人たちが、
創意工夫をして神宮前の場所で
とにかくスタートしたわけです。
これがなんと3ヶ月ぐらい経った段階で
「このままの状態がずっと続くと、この船は
沈むかもしれない」という危機感を覚えたわけです。
理由はリーダシップを取るべき人間の経験のなさや、
フリーランスでやっていた人たちと企業からやってきた
人たちの意識の違いなど、具体的な問題もたくさんあったと
思いますが、大まかに言えば二つ考えられたと思う。
一つは自分たち一人ひとりでクルックを支えているんだ
という意識がまだ全然足りてなかったこと。
これは創業して3ヶ月レベルで浸透しきってる方が
おかしな話だとも言えると思います。
そしてもう一つは、やはり自分たちは環境や持続可能な
社会づくりのために良い事をしているんだということを、
どこか免罪符にしていて、どれだけお客様たちの
目線に立ててたかということ、もしくは立てていなかったと
いうこと、につながるのではないか。
僕は最近本当に感じていることだけど、
環境のことにせよ、エンターテイメントのことにせよ、
選んでいくのは、「今を生きてる人々」なんだと思うんです。
そこに必要なのはやっぱり頭でっかちな優等生的発言よりも、
みんなが選ぶべき魅力なんですよね。
ちょうど僕らが船出をした時に、「ロハス」という言葉が
流行りだしていた気がするんですが、
僕もこの言葉とどういうふうに接点を持っていけばいいのか
悩んでいた記憶があります。
上記したクルックのコンセプト的能書きは、
やはりロハス的なムードに満ちている感じもします。
ご存知とは思いますが、ロハスとは
Life of Health and Sustainabilityの頭文字を取った言葉です。
要するに持続可能な将来に向かってのライフスタイルのこと。
なんとなくロハス度が高いとか低いとかいうイメージを
当時僕は持っていたけれど、未来に対していいことをやる
物差しみたいなものかな。
でもそれが特に去年から始まった「不都合な真実」の
リアリティで環境問題からロハスというスタイルを
計る物差しは、消沈してしまったような気がします。
マジで地球はヤバいんだっていうリアリティが、
おしゃれなロハスを駆逐して、いい意味で広がって
いったとは思う。
最近は更に、その「不都合な真実」の衝撃も薄れて、
また現状に慣れだしているという感じがします。
でもそれもリアリティなんだと思う。
だから未来にいいことをやろうと思って集まった人たちによる
プロジェクトが、3ヶ月で「このままだとこの船は沈む」と
いうふうになるのも当然あっておかしくない。
だから僕らはそれから1年かけて、とりあえず沈まない
船づくりということを目指してきました。
それが、つい最近まで続いていた第二段階だと思っています。
ビジョンに向かってきちんと進んでいけるというのが
第三段階だとしたら、第三段階に入る時に、
僕らが新たに目指すものは、まだ正直言って、
最初にあげたコンセプトのように、きれいに
書き表すことができないでいます。
でも僕はそれでいいと思う。
感じとしては「自由競争の社会の中で魅力あるものを
作り続けるということ」と、「それぞれの多様性が
持っている生命力がそれぞれ伸びていく力を
手助けすること、そしてそれをつないでいく
ということ」との間に生じてくる矛盾に、
ちゃんと感覚とか感触を持ちながら進んで行こうと
いうぐらいしか今は言えませんが。
(これもいつか、もうちょっとわかりやすく
説明したいと思います)
カフェに関して言えば、環境にいいカフェとか、
その問題に気づかせるカフェってそもそも何なんだ、
そんなものがあった方がいいという前に、
そういうリアルな「今を生きてる人々」が勝手に
集まりたい場所、居心地のいい場所としてのカフェをつくる。
そのカフェが未来に向かって持続していくためにリアルに
存在していく、みたいなね。。。。
カフェのリニューアルな話がちょっと広がって
しまいましたが、次回更に、このカフェを
変えることになるきっかけについて
書きたいと思います。


